ブラフベットとは?サイズや有効な場面を紹介

ブラフはポーカーの中で最も面白いアクションです。多くのゲームでは自分が強い役を作らなければ勝つことが出来ません。しかし、ポーカーでは何も役がなくても相手を降ろすことが出来てしまえば勝つことが出来ます。

今回は、そんなポーカーの根幹を成しているブラフについて詳しく解説します。

ブラフとは

ブラフとは、相手に負けているであろうハンドでベットやレイズをすることを言います。

例えば、以下のように何も役がないQ6で相手のスリーカードに対してベットするプレイはブラフです。

ブラフには大きく分けてセミブラフとピュアブラフの2つがあります。

ピュアブラフ

ピュアブラフは、何も進展する可能性のないハンドでブラフをすることです。

例えば、先ほどのリバーでのQ6でのベットは、今後新たにカードが開かれることはなく進展する可能性がないため、完全なピュアブラフです。

セミブラフ

セミブラフは、進展する可能性のあるハンドでブラフをすることです。

例えば、フラッシュドローやストレートドローがセミブラフに当たります。下記のようにあと1枚でフラッシュ完成という場面でベットやレイズをするのはセミブラフです。

ピュアブラフはコールされたら負けてしまいますが、セミブラフはコールされても役を完成させれば勝つことが出来ます。

そのため、ピュアブラフに比べて積極的にベットやレイズをすることが出来ます。

セミブラフについて詳しく知りたい方は『セミブラフとは?ピュアブラフとの違いと使い方を解説』をご覧ください。

ブラフが有効な場面

ブラフは様々な場面において有効です。自分がバリューでベットやレイズをすることが出来る場面では同時にブラフでベットやレイズをすることが必要となります。

もし、自分がバリューでのベットやレイズしか出来なかったら相手はまあまあ強いハンドでも簡単にフォールドしてしまいます。そのためポーカーでは適切な割合でブラフとバリューを混ぜる必要があります。

ブラフが有効な場面として①Aハイボードの時、②3枚目の同じマークが落ちた時、③連続したランクのカードが落ちた時、④ペアボードになった時など様々な意見がありますが、これは全て自分と相手のレンジ、ボードテクスチャによって変化しますので一概に有効な場面とは言えません。

ブラフの本質は、相手が降りるであろう場面で自分のハンドが弱い時にベットやレイズをすることです。その場面は無数にあり、プレイしていく中で掴めていくでしょう。

ブラフのサイズや頻度は?

ブラフは、サイズが大きくなればなるほど相手を降ろしやすくなります。相手の降ろしたいハンドの強さはどのくらいなのか、相手はどのサイズならそのハンドを降りるのかを考えてサイズは決めるようにしましょう。

ブラフの頻度についてはゲーム理論をポーカーに応用したことで有名なMatthew Jandaの『APPLICATIONS of No-Limit Hold’em』で重要な記述があります。フロップではバリュー:ブラフを1:2に、ターンではバリュー:ブラフを1:1に、リバーではバリュー:ブラフを2:1にするのが良いと言われています。

フロップでは、ターンやリバーで新たなカードが開かれ、強いハンドに進展する可能性があるからブラフの比率を多めにすることが出来ます。

また、この頻度はブラフサイズによって大きく変わります。ブラフサイズが小さくなればなるほどブラフの頻度を減らす必要があります。なぜなら小さいベットでは相手によりコールされやすいからです。

ブラフサイズによって相手はどのくらいコールするのか見ていきましょう。

プレイヤーAがリバーで$100のポットに$100のベットをしました。プレイヤーBはどのくらいの頻度でコールすれば勝ち越せるでしょうか?

プレイヤーBは$200勝ち取るために$100のリスクを取ります。これは、33%以上で勝つことが出来れば割に合います。

※詳しい計算方法は『オッズとアウツとは?計算できるアプリを紹介』をご覧下さい。

そのため、相手は33%以上勝てると判断したハンドについてはコールをしていきます。

次に$100のベットが半分の$50になったらどうでしょうか?その場合プレイヤーBは$150勝ち取るために$50のリスクを取ります。これは、25%以上で勝つことが出来れば割に合います。

ポット半分のベットに対しては25%以上勝てればよいため、より多くのハンドでコールしてくるでしょう。

このように、ベットサイズが大きくなればなるほど相手を降ろしやすくなり、ブラフの頻度は早いストリート(フロップ>ターン>リバー)になればなるほど多くなります

ブラフで気を付けるべきこと

ブラフは基本するべきアクションですが、コールばかりする初心者相手には要注意です。

降りない相手にはブラフをしても意味がありません。そういった相手を見つけた時はブラフを考慮せず、弱いハンドは諦め、強いハンドを持った時にどんどんチップを取るようにしましょう。

また、大抵のプレイヤーはブラフの頻度がかなり低いです。GTOで計算されたブラフ頻度からはかなり離れており、特にリバーやターンでのレイズによるブラフは皆無に近いです。

そういった相手にはブラフキャッチをしようとせず、ベットやレイズで抵抗されたら素直にフォールドするようにしましょう。

ブラフへの対策

相手からのブラフについては、ブロッカーを考慮することでブラフキャッチをすることが出来ます。

相手の強いハンドを自分が持っている場合は、コールできる可能性が高まります。

詳しく知りたい方は『ブラフキャッチとは?有効な場面を紹介』をご覧ください。

まとめ

ブラフについてはSNSやネット上で様々な意見で溢れています。中には、3枚目のスートが揃ったらブラフが有効であるなど根拠のないブラフ方法も見られます。

ブラフが有効かどうかは同じハンドでもシチュエーションによって大きく左右されます。GTOツールを使った解析などブラフが有効な場面かどうかを調べるには様々な手段がありますが、結局のところ、ブラフは相手が自分より強いハンドを降りてくれれば成功です。

プレイしている中で、相手は自分のレンジをこういう風に認識していて、ここで強いベットのブラフをしたら高確率で降りてくれるだろうなど、様々な考えを基にブラフをしていきましょう!