バンクロール管理って何?種類別おすすめのやり方

リアルマネーのポーカーを本気でやるのであれば、バンクロール管理はポーカーのスキルと同じくらい重要な要素です。

ポーカーは非常に運の要素(分散)の大きいゲームです。そのため、ポーカーで勝つためには、ポーカーのスキルだけではなく、運の荒波を乗り越えるための資金管理が絶対に必要です。実際にバンクロール管理ミスにより、ポーカーの資金をすべて失う経験があるプロは数多く存在します。

今回は、あなたの資金を守りながらも、利益を最大化させるために必要なバンクロール管理方法をご紹介します。

バンクロールって何?

そもそもバンクロールとはどういった意味でしょうか。バンクロールとはポーカーの専用の資金量のことです。そのため、バンクロールは普段の生活の支払いなど、ポーカー以外の用途に使わないことが大前提といえます。

多くのオンラインポーカープレイヤーはバンクロールのことをポーカーのアカウントに入っているお金のこと思っていますが、厳密には違います。

例えば、自分はポーカーに対して、500ドルまでは使っていいと決めており、オンラインカジノのアカウントには100ドルが入っていたとしましょう。この場合あなたのバンクロールは、500ドルです。

そのバンクロールを破産せずに上手く増やし続けるためには、適切なバンクロール管理が必要です。

なぜバンクロール管理が必要か

序文でも触れましたが、ポーカープレイヤーにとってバンクロール管理は、ポーカーのスキルと同じくらい重要です。その理由は主に二つあります。

1,破産しないため

バンクロール管理ができないポーカープレイヤーは必ず破産します。金額の大小はあるにせよ、現に多くのプロのポーカープレイヤーは、一度はポーカー資金を0にした経験があります。

ダニエルネグラーノやビクターブロムなどの有名なプロポーカープレイヤーでさえもバンクロールを空にした経験があるとのことです。

2,ポーカーの実力を知るため

自身のポーカーの実力を知るためには、統計的に最低限10万ハンドは必要であると言われています。そのため、実力を知るためには、10万ハンドを超えるまで、ステークスを一定にする必要があります。

しかしバンクロール管理ができていないと、さまざまなバイインのトーナメントやキャッシュゲームに出ることになり、資金が減ったときに、それが運によるものなのか、それとも実力によるものなのか判断ができなくなります。

3,マネープレッシャーを起こさないため

バンクロール管理ができていない状態で、テーブルに入るとマネープレッシャーを引き起こしやすくなります。マネープレッシャーとは、チップを失うことに対して恐怖や躊躇が産まれている状態のことです。

バンクロール管理をすることで、本当はAll-inをするべき場面で、お金を失うことを恐れて、チェックで回してしまうなどの行動を避けることができます。

おすすめのバンクロール管理方法

以下はバンクロール管理の一般論と言われているものです。これはあなたが専業プロであるのか、遊びとしてポーカーをやっているのか、またポーカー以外の収入がどれくらいあり、そのうちどのくらいをポーカーに使うことができるのかによっても大きく変わりますので、あくまで参考程度に自分なりに調整することをおすすめします。

キャッシュゲームの場合

キャッシュゲームのバンクロール管理としては、おおよそバンクロールの5%つまり20バイインできる額が最低ラインとされています。人によっては50バイインが必要と言う人もいます。

例えば、10NL(10ドルバイインのテーブル)に参加するのであれば、200ドル以上資金がある必要があるということです。25NLにステークスを上げたくなったとしても、バンクロールが500ドルを超えるまでは我慢といった形です。

Spin & Goの場合

3人のハイパーSit and GoであるSpin & Goは2%が最低ラインとされています。50回バイインできる額があれば十分ということです。

しかしSpin & Goの場合、勝率によってこれらの数値が大きく異なります。ギリギリ勝てているレベルであれば、100バイインあっても足りないかもしれません。反対に平均終了順位が19.4位あたりであれば2%以下でも立ち回ることができるでしょう。

Spin & Goは強いプレイヤーにとっては分散が少ないゲームですが、弱いもしくは普通くらいのプレイヤーは分散に散ります。

トーナメント

マルチテーブルのトーナメントでは一般的には1%が最低ラインと言われています。100回バイインできる額が必要ということです。10ドルが参加費のトーナメントに出るにはバンクロールが最低1000ドルは必要と言うことです。

しかしこれはあくまで最低ラインです。リエントリーやリバイが可能なトーナメントや、レイトレジストが長いトーナメント、スターティングチップが少ないに関しては、分散が激しくなるため、バンクロールをさらに大きく保つ必要があります。

バンクロール管理の例

ここではいくつかのプロのポーカープレイヤーのバンクロール管理方法をご紹介します。

Alec Torelli

Alec Torelliはハイステークスのライブキャッシュを専門としたポーカープレイヤーとして有名です。

彼は80対20の法則でポーカーのバンクロール管理を行っています。彼は主にキャッシュゲームをプレイしており、彼の収益のほとんどはキャッシュゲームから得られたものです。しかし、キャッシュゲームではバンクロールの上り幅は狭いため、バンクロールのうち、20%をトーナメント用と、80%をキャッシュゲームの資金としています。

彼は、このバンクロール管理方法によって何億円もの収益を上げているそうです。

Hristivoje Pavlovic

彼はGGpokerの契約プロであり、Upswing Poker のコーチもやっているプロポーカープレイヤーです。

彼は一日平均30ほどのトーナメントに参加しており、以下のルールでトーナメントに参加しているそうです。

  • 通常のトーナメント(10分から15分でブラインドアップ):0.5% 200バイイン
  • ターボトーナメント(5分から8分):0.25% 400バイイン
  • ハイパートーナメント(3分から5分):0.15% 600~800バイイン

また彼はハイパートーナメントにバンクロールの1%以上で参加することは危ないとしています。

まとめ

バンクロール管理は一見地味なスキルにみえますが、ポーカープレイヤーとしてお金を稼ぐ上で最も重要な要素の一つです。バンクロールの管理にきちんと気を配ることができていれば、オンラインポーカーサイトに再入金することもなくなるでしょう。

もし、再入金を頻繁にしてしまっていたり、自分のバンクロール管理に不安がある場合は、この記事をきっかけにバンクロールを守るためのルールを決めてみてはいかがでしょうか。