ポーカーのテルを見抜く方法 よく見かけるテルを紹介

近年では多くのポーカープレイヤーが数学的に正しいプレイをするようになりました。これはコンピューターの発展によるGTO戦略の影響や、オンラインポーカーが流行ったことによるものでしょう。

しかし、ポーカーは人対人のゲームであり、相手のハンドを読みあうゲームです。場合によっては相手の体の動きや発言から相手のハンドを見抜くことができるかもしれません。

今回はテルについてご紹介します。

テルとは?

ポーカーにおけるテルとは、ハンドが分かってしまうような癖のことを指します。

ここでのテルというのは、特定のシチュエーションでレイズが多いなどのプレイの特徴のことではなく、ブラフをするときにチップをいじるなどといった身体的な特徴のことを指します。

ポーカーにあまり慣れていない人や初心者は気づかぬうちに相手に情報を与えてしまうことがあります。特にライブポーカーではそれらを見抜くことができれば、勝率を上げることができるでしょう。

テルとどのように向き合うべきか

前提としてポーカーのテルを見極めるのは非常に難しいため、慎重になる必要があります。

ブラフをするときに、目が泳いだプレイヤーがいたとしましょう。しかし彼はバリューベットの際も目が泳ぐかもしれません。そのため、そのテルが本当に信用できるものかどうかは何ハンドもプレイし慎重に確かめる必要があります。

また、1人のプレイヤーに当てはまるテルが他のプレイヤーにあてはまるとは限りません。

一般的に自分のハンドを強く見せるような行動は実際は弱く、弱く見せるような行動は実際は強いといった風にある程度共通しているテルはありますが、それに加えてその人独自の癖を見つけましょう。

このように、テルは非常に不確実な要素が多く一切を無視してしまうのも一つの選択肢でしょう。特にあなたが初心者であればテルを見抜くことに力を注ぐよりも、ポーカーの勉強を進めるほうが先です。

さらにあなたがトップレベルのハイレートを目指すのであれば、それらのレートではテルはほとんど参考になりません。

一般的なテルの一覧

ここではポーカーにおいてよく言われるテルをいくつかご紹介します。しかし、これらのテルはすべてのプレイヤーに当てはまるものではありませんし、正しくないかもしれません。

あくまで参考程度にご自身で相手を観察し、見極めることをおすすめします。

しかし、あなたがこれらのテルをしてしまっている可能性は十分にありますので、相手のテルを見抜かなくとも、テルが表れがちな状況を把握しておくことは価値があると言えます。

チップやカードの触り方

ライブポーカーでは自分の番が来る前にアクションが表れてしまうような仕草をすることがあります。

たとえばプリフロップにおいて、フォールドをすることを決めている場合に、アクションが来る前からハンドを持っている場合があります。フォールドする際にディーラーのほうに向けてカードを投げますが、この準備をアクションが来る前にしてまっているということです。

また、強いハンドをもっているときにチップをいじるということも、テルの一つでしょう。これはアクションが来た際にベットしようと考えており、どのくらいのチップをポットに入れるべきか数えているのかもしれません。

強いハンドを持っているときに必ずチップを触っていることが確認できれば、逆にチップをさわらないときは、強いハンドをもっていないと判断することができます。

時間の使い方

アクションを決める際には、多かれ少なかれ時間を使います。そのためプレイヤーによっては特定のシチュエーションで時間を使いすぎたり、逆にノータイムでアクションをするなど、特徴的な行動をすることがあります。

それらのパターンを知ることができれば、相手のハンドの強さを知ることができるでしょう。

オンラインポーカー にてあなたがSBでリンプした場合に、BBがすぐにチェックした場合には、相手はプリフロップでレイズが入った場合降りる設定にしている可能性が高いと言えます。

GGPokerやPokerStarsなどのオンラインポーカーサイトでは「check/fold」といったチェックボックスがあり、ベットが入った場合には自動でフォールドし、チェックで回せる場合は自動でチェックをしてくれます。

多くのレギュラープレイヤーは複数のテーブルを同時にプレイします。そのためこういったチェックボックスを利用することが多いため、このような不自然なチェックバックが発生します。

ベットサイジングテル

ベットサイジングテルとはベットやレイズのサイズによって相手のハンドがわかってしまうような癖のことを指します。

例えば、マイクロステークスでのリバーでのオーバサイズでのオールインでは、ナッツ級のバリューを持っていることが多くうまくバランスを取れていません。通常オーバーサイズのオールインをするのであれば、ブラフとバリューを両方織り混ぜてバランスを取る必要がありますが、彼らはそれができていないことが多いため、コールレンジを非常に狭くすることで対応することができます。

しかしこれはあくまでマイクロステークスやレートの低いライブポーカーなど比較的にプレイヤーのレベルが低いテーブルでのみ通用します。プレイヤーのレベルが高いテーブルでは皆うまくバランスを取るため、ベットサイジングテルは判断材料にならないでしょう。

おしゃべり

テーブルでの会話もまたテルになりえます。ライブテーブルでは周りのプレイヤーとおしゃべりをしながらポーカーをするプレイヤーが多くいます。

一般的に強いハンドを持っているときは心に余裕ができます。逆にポットが大きい時のブラフは緊張します。そのため会話しながらプレイしている場合は相手は強いハンドを持っているかもしれません。逆に普段陽気に喋りながらプレイしている人が寡黙になったらブラフをしているか疑うと良いでしょう。

もしかしたら、相手は逆の発想で、しゃべることであなたに余裕があるように見せようとしているのかもしれませんが。

カードの二度見

ライブポーカーではハンドが配られた際に一度確認し、それ以降は自分のハンドは伏せておきますが、フロップやターンでもう一度自分のハンドを確認しているプレイヤーを見たことはないでしょうか?

これはシチュエーションによって意味合いが変わってくるでしょう。例えば、相手からベットやレイズをされた際に一度ハンドを確認しコールしたとします。これはストレートドローなどを確認している場合が多いとされています。仮に相手がポケットを持っている場合、簡単に記憶することができるため、わざわざ確認する必要はないでしょう。

ポットが大きいシチュエーションで相手が強気なベットをした後に、カードを再確認した場合、相手は強いハンドを持っているかもしれません。このようなシチュエーションでブラフをしている場合、相手にハンドが弱いと思われるような行動はしたくないでしょう。

テルをしないためには

ここまでよく見られるテルをご紹介してきました。もしかしたら気づかぬうちにテルになる行動をしてしまっているかもしれないと不安になった方もおられるのではないでしょうか。

テルををしないために心がけるべきことは二つあります。

一貫性を持たせる

テルは強いハンドを持っている時や弱いハンドを持っている時など特定のシチュエーションで普段とは違う行動がでるといった方法で見抜くことができてしまいます。そのため、全ての行動をどんなシチュエーションでも同じにすれば問題はありません。

例えば、あなたがベットをしようと考えているときに、アクションが来る前にチップを触ってしまう癖があるのであれば、どんなハンドを持っていても同じようにチップを触るような仕草をすれば、テルにはならなくなります。もちろんチップにはアクションが来るまで絶対に触らないという方法でも問題ありません。

ポットが大きく自分がナッツ級のハンドを持っているときには、相手からどのようにバリューを取ればいいか時間を使って考えたいことも多いでしょう。であれば強いハンド以外でも同じように時間を使うべきです。

行動をばらけさせる

全てのシチュエーションで同じような仕草をすれば、それはテルではなくなりますが、それが難しい場合も多いでしょう。

ベット前にチップを触ってしまう癖をテルにしないためにはチップを触らない、もしくはチップを毎回触るという解決方法があるとお伝えしましたが、これは行動をばらけさせることで対処することもできます。

この例の場合、ブラフをしようと考えている時でも時々チップを触り、ベットをしようと考えているときでも同じように時々チップを触れば良いのです。行動がきちんとばらけていれば一貫した仕草をしなくともテルにはなりえません。

しかし、頻度については注意が必要です。ブラフを考えているときにたまにしかチップを触らないのにもかかわらず、ベットをするときには2回に一回チップを触っていればそれはテルになりえます。

まとめ

ポーカーのテルについて以下の点を抑えておきましょう。

  • テルは強いプレイヤー相手の場合、判断材料に入れない方が良い
  • ポーカーを強くなる上でテルの見抜き方は練習しなくても問題ない
  • 弱いプレイヤーに対してはテルは比較的役に立つ
  • 自分がテルをしてしまっていないかは注意が必要

ポーカー界隈においてテルが過大評価されている傾向があります、テルは適切に使えば勝率を上げることができますが、テルをプレイの判断材料にすることは、本来の正しいプレイから大きく逸脱してしまう危険性も秘めていることも理解しなくてはなりません。