エフェクティブスタック(有効スタック)とは?具体例で解説

エフェクティブスタックという言葉を聞いたことはありますか?これはポーカーにおいて重要な概念の一つですので、理解しておく必要があります。これを知らないと、自分とは違うスタックサイズと戦う際ミスをしてしまうことになるでしょう。

エフェクティブスタックの意味や概念は簡単に理解することができます。気負わずに読んでみてください。

エフェクティブスタックとは

“effective” とは「有効な」「実際の」といった意味を指します。

その名の通り、エフェクティブスタックとは、プレイに影響の出るスタックサイズのことです。ヘッズアップの場合、スタックサイズの小さい方のスタックがエフェクティブスタックとなります。

エフェクティブスタックの具体例

具体例を見てみましょう。

例えば上の画像のようにCOが100BB持っており、SBが50BB持っているとします。この場合、例えオールインになったとしても、ポットは50BB×2の100BBまでにしか膨らみません。そのためCOは100BB持っていたとしても、50BBでプレイしているのと全く同じ状態ということです。

そのためこの状況のエフェクティブスタックは50BBです。

エフェクティブスタックの重要性

エフェクティブスタックはポーカーの戦術に大きな影響を与えます。

キャッシュゲームプレイヤーの多くはバイインする際、100BBを選ぶでしょう。これは本やサイトなどで学習できる内容の多くが100BBを基準に作られているためで、スタックサイズが違えば、ポーカーのプレイは大きく変わります。

あなたが100BBを持っており、20BBの相手とヘッズアップになったとしましょう。その場合あなたのスタックは20BBであるのと同じです。そのため20BBでの戦略や正しいプレイをしなくてはなりません。

特にエフェクティブスタックが違うことによって以下の2点に強く影響が出ます。

インプライドオッズ

相手がショートスタックで、あなたがドローハンドを持っている場合、インプライドオッズは通常時よりも少なくなります。なぜなら、仮に次のストリークでフラッシュが完成したとしても、ショートスタックからは大きなポットを取ることができないためです。

インプライドオッズについては「インプライドオッズとは?計算方法と使い方を解説」にてご紹介しました。

ポットコミット

スタックサイズが違う場合、いつコミットしてしまうかについて十分に気を付ける必要があります。100BB持っているときと、40BB持っている時には、オールインするタイミングが変わります。うっかりしていると、意図せずにコミットしてしまうことでしょう。

特に自分が慣れていないスタックサイズが相手の場合には注意してください。

エフェクティブスタックを利用する方法

エフェクティブスタックは普段からフルスタックや100BBでプレイしている人にとっては注意しなくてはならない点ですが、あなたがショートスタックでプレイするのであれば、有利に立ち回ることができるようになります。

キャッシュゲームにおける有利不利は、スタックサイズは関係ありません。しかし、あなたが普段から20BBでバイインしているため20BBでのプレイに非常に慣れており、相手は100BBのプレイにしか慣れていないとします。その場合、相手は20BBで戦うことを強制されるため、あなたは有利に立ち回ることができるでしょう。

これはボクシングや卓球などの対人競技で左利きが有利なのと同じ理屈です。

そのため、変わったスタックサイズでのプレイを研究し練習するのは、エフェクティブスタックの観点から言えば効果的と言えます。