ポーカーのCベット(コンティニュエーションベット)とは?

Cベット(コンティニュエーションベット)という言葉をご存知でしょうか?Cベットは昔からポーカーの重要な戦略の1つとして位置づけられいます。今回はそんなCベットについて詳しく紹介します。

Cベット(コンティニュエーションベット)とは

Cベット(コンティニュエーションベット)とは、プリフロップで最後にレイズしたアグレッサーが引き続きベットをすることです。コンティニュエーションベットの略でCBとも言われています。

実際にCベットの例を見てみましょう!

プリフロップ
MP K︎Q︎ レイズ
BB コール

フロップ T︎5︎3
BB チェック
MP ベット

このフロップでのベットがCベットです。Cベットはヒットしているかいないかは関係ありません。アグレッサーが引き続きベットを行うことをCベットと呼びます。

また、ヒットしていなく、良いドローもないのにベットをすることに疑問がある方もいるでしょう。しかし、実際にGTOツールで計算してみると、ここでCベットを打つことは正しいです。

下記の画像を見てもらうとわかる通り、多くの役がないハンドでCベットを打っています。

※紫色は33%pot、青色は75%pot、緑色はチェック

※preflopAdvisorのMP vs BB、ベットサイズ33%,75%、誤差0.5%、100BB stack、3bb open

なぜこれほどCベットを打つのか?これから詳しく紹介していきます。

Cベットはなぜ打つの?

Cベットを打つ理由は主に3つあります。

①強いハンドを持っている時、ポットを大きくするため

1つ目は誰もが想像しやすいバリューを取るためです。プリフロップの時点でアグレッサーであるため、多くの強い役を持っています。そういったハンドでは相手からバリューを取るためベットをしていきましょう。

②自分より良いハンドを持っている時、フォールドしてもらうため

自分より良いハンドを持っている時にもCベットは相手のハンドをフォールドさせることが出来ます。

例えば、先ほどの例で相手(BB)がA︎J︎を持っていたらどうでしょうか?自分(MP)はレンジの中にトップペアやオーバーペアなど様々な強いハンドを持っています。さらに相手はポジションがなく、次のターンやリバーでもベットされたら抵抗するのは難しいです。

そのため本当は勝っているハンドを持っているにも関わらず、BBはフロップでフォールドしてしまうでしょう。

③ターンとリバーカードを見るのを防ぐため

Cベットは相手のエクイティを実現させるのを防ぐことが出来ます。

例えば、先ほどの例でBBが9︎8︎を持っていたとします。その際、BBはMPのCベットに対してフォールドしてしまうでしょう。

一見、9︎8︎は弱いハンドのため、わざわざベットをしてフォールドさせなくても問題ないと思うかもしれません。しかし、BBは28.18%のエクイティをK︎Q︎に対して持っています。

これは約10回に3回はBBに負ける可能性があるということです。そのためここでのフォールドはMPにとって価値のあるものとなります。

どれくらいのサイズがいいの?

Cベットは一般的に33% ポットサイズが使われいます。このサイズは自分の中の広いレンジで打つ時に有効です。

小さいサイズを使うメリットは、戦略を簡略化出来ることです。相手側からしたら強いハンドも弱いハンドも同じサイズで打ってくるため、うかつにレイズやコールをすることが出来ません。

このサイズでCベットを行うと、ブラフの時は多くのチップを失わずに済み、相手のエクイティを実現させないことも出来るので多くのプレイヤーに使われています。

ポジションでCベットの頻度は変わるの?

CベットはIPOOPかで頻度が大きく異なります。

ポジションがあるIPは、情報が得られる有利な点があるため、広くCBを打つことが多いです。それに対してポジションがないOOPは情報が得られにくい不利な点があるため、CBを打つ頻度は少なくなります。

ポジションによって調整しながらCベットの頻度を決めていきましょう。

Cベットを打ちすぎたらどうなる?

Cベットは打ちすぎてしまうと、相手にレイズされたり、後のストリートでベットやレイズをされた時にディフェンスしづらくなり、相手にエクスプロイトされてしまいます。

ボードによっては100%Cベットを打つ方が良い場面もありますが、そういったボードの方が稀です。ボードによってCベットを打つかどうか変えていきましょう。

Cベットを打ち過ぎないために、Delay Cベットという考え方があります。そちらについて詳しく解説していきます。

補足:Delay Cベットとは

Delay Cベットとは、プリフロップで最後にレイズしたオリジナルレイザーがフロップでチェックした後にターンでベットをすることです。

Delay Cベットの例を見てみましょう。

プリフロップ
MP K︎Q︎ レイズ
BB コール

フロップ T︎5︎3
BB チェック
MP チェック

ターン 6
BB チェック
MP ベット

ターンでのMPのベットが Delay Cベットと言います。Delay Cベットの利点は2つあるので詳しく解説していきます。

①フロップのチェックレンジを強くできる

1つ目はフロップでCベットを打たず、チェックした時のレンジを強くするためです。フロップで全てのトップペア以上をベットしてしまってはチェックした後のレンジは弱くなってしまい、チェック後の相手のベットに抵抗することが難しくなります。

チェックした後も、抵抗できるようにDelay Cベットを活用していきましょう。チェックレンジを強くするDelay Cベットは強すぎるハンドで相手の強いハンドをブロックしている時や全ストリートでバリューを取れない時に有効です。

それぞれ例を挙げていきます。

強すぎるハンドで相手の強いハンドをブロックしている時の例

プリフロップ
MP レイズ
SB レイズ(3bet)Q︎Q
MP コール

フロップ Q︎7︎8
SB チェック
MP チェック

ターン T
SB ベット

ここでのSBのQ︎Q︎は相手のトップペアの数を減らしており、ベットをしたところでコールしてくれる可能性が低いです。そのため、チェックレンジを強くするハンドに適しています。

全ストリートでバリューを取れない時の例

プリフロップ
MP A︎J︎ レイズ
BB コール

フロップ A︎T︎5
BB チェック
MP チェック

ターン T
BB チェック
MP ベット

ここでのA︎J︎は現状強いものの、全ストリートでバリューを取るには難しいハンドです。Aのトップペアでドロー目が少ないボードのため逆転されにくく、フロップでチェックをし、後にバリューを取るハンドに回しても問題はないでしょう。

②ブラフが効きやすくなる

2つ目は、ブラフが効きやすくなる時にDelay Cベットを使います。相手がフロップ、ターンとチェックした時は弱いハンドに集中している時が多いです。

そのためショーダウンバリューがないハンドはDelay Cベットをし、ブラフをしていきましょう。

プリフロップ
MP J︎9︎レイズ
BB コール

フロップ A︎T︎5
BB チェック
MP チェック

ターン T
BB チェック
MP ベット

MPのJ︎9︎は弱いハンドであり、このままショーダウンまで行ってしまうと勝てる見込みが少ないです。そのためDelay Cベットによるブラフが有効な場面です。

まとめ

Cベットは、昔からある概念の1つで多くのプレイヤーがCベットを利用しています。しかし多くのプレイヤーがCベットを打ちすぎたり、打たな過ぎたりしています。

相手の弱点を見抜いてどんどん勝てるように攻撃していきましょう!