モノトーンボードのプレイ方法とは?対策方法を解説
2023年11月16日
モノトーンボードは多くの人がプレイ方法を間違っています。ある人は、c-betを大きく打ちすぎたり、レイズしすぎたりします。モノトーンボードは一見、完成する確率が少なそうに見えますが、フロップで完成する確率は5.2%あります。20回に1回は起こるためプレイ方法を知らないと、大きくEV損失をしてしまうでしょう。
モノトーンボードとは同じマークだけで構成されたボードです。
フロップでフラッシュが完成し、ターンやリバーで同じマークが出れば1枚でフラッシュが完成するため非常にウェットなボードです。AQ7のようなボードではトップペアを持っていると強いですが、モノトーンボードではトップペアを持っていてもそれほどの強さは発揮しないでしょう。
モノトーンボードでは一般的にチェック頻度が50%ほどあり、小さいサイズのベットを使います。c-betとドンクベットの状況に分けて解説します。
モノトーンボードではc-betの頻度が下がります。互いのレンジにフラッシュが多く含まれ、レンジの有利さ、ナッツアドバンテージが少ないためです。
モノトーンボードの時とドライボードの時を比較しながら考察していきます。
モノトーンボード:974 UTG 2.5bb Open BB call
このモノトーンボードではUTGは34.9%の頻度でチェックをし、65.1%の頻度でc-betを行います。c-betは小さいサイズが好まれ、オーバーベットはほとんど使用しないことがわかるでしょう。
レンジの中身を確認すると、全ハンドでc-betを打つ頻度があることがわかります。この時、ハートを持っているハンドだけでベットしてしまっては相手にレンジを容易く絞り込まれてしまいます。
そうならないためにも、全ハンドで適正な頻度でc-betをする必要があります。c-betの頻度が高いのは、フラッシュが完成しているハンドはもちろんですが、それ以外にもAやKを持っているハンドの頻度が高くなります。
また、セットもかなり高い頻度でc-betを打っていることがわかるでしょう。
全体的なレンジ構成を見てみると、エクイティは53%とUTGが勝っていますが、ベストハンド(エクイティが75%以上あるハンド)やグットハンド(エクイティが50%-75%)には大きな差異は見られません。
レンジ全体でどれくらい優っているかでc-betの頻度は変化します。そこでドライボードと比較していきましょう。
ドライボード:AQ7 UTG 2.5bb Open BB call
このドライボードでは、UTGは8.9%の頻度でチェックをし、91.1%の頻度でc-betをします。先程のモノトーンボードが34.9%の頻度でチェックをし、65.1%の頻度でc-betであることを比較すると、かなり高頻度でベットをしていることがわかります。
さらに、先程のモノトーンボードに比べ大きいサイズのベットが使われているのにも注目です。73%サイズのベットが28.6%、127%サイズのオーバーベットが5.5%使用されています。QQや77の強いセット、Aのペアの強いキッカー、弱いポケットペアでオーバーベットの頻度が増加しています。
※AAはオーバーベットを打ったとしても相手のコールしてくれるハンドが少ないため小さいベットサイズが使われています
全体的なレンジ構成を見てみると、先ほどとは違いレンジ全体に大きな有利性があることがわかります。エクイティは63%、ベストハンドも圧倒的に多く、相手はトラッシュハンド(エクイティが33%以下)の割合が多く含まれています。
以上のことから、モノトーンボードではレンジ全体の有利性やナッツアドバーンテージが少ないため、c-betの頻度は減少し、小さなサイズが使われやすいです。
モノトーンボードでは10%ほどドンクベットを行えるレンジが存在します。先程、紹介した通り、モノトーンボードではレンジ全体の有利性が少なくなります。
その上、コール側に有利なフロップであるストレートが完成しやすいボード(456や245など)や相手が一方的にフラッシュを作りにくいボードであった際はドンクベットの頻度が上昇します。
ドンクベットについては『ドンクベット戦略は有効なのか?対策方法も紹介』をご覧ください。
実際に、UTG 2.5bb Open BB callのシチュエーションを分析してみると、モノトーンボードではハイカードが小さくなればなるほどドンクベットの頻度が上昇します。
345フロップは絶好のドンクベットスポットであり、26.7%ほど小さいサイズでドンクベットを行うことが可能です。
モノトーンボードは、1枚でフラッシュが完成せる可能性のある特殊なボードです。
しかし、フロップでの出現確率は5.2%あり、稀なフロップではないでしょう。モノトーンボードでの戦略は、c-betの時はレンジ全体で頻度を少なくし、小さいベットを行うということを忘れずに戦略を立ててみてください。