「稼ぐにはコミュニーケーションが重要」専業7年モヒさんのポーカーとの向き合い方

【Deguchi kyohei(モヒ)】2015年からポーカープロとしてマカオを中心に活躍。

プロポーカープレイヤーインタビュー第7弾。今回登場するのはモヒさんです。

ポーカーとの出会いからマカオやインドネシアでのプロ生活についてお聞きしました。

ポーカーとの出会いを教えてください

2ちゃんねるのまとめサイトです。

ひゃっほうさんが書いた「ポーカーの世界大会に出るので写真をアップする」というスレがまとめサイトに載っていたんです。僕が22歳くらいの頃なので、9年前ですね。

そこにはいろいろな質問と一緒に大会の状況がまとめられていて、WSOPの写真と一緒に説明があるんです。数億稼いだプロや、ハンドを見ずにトーナメントに勝ったプレイヤーだとか。華やかさがあってなんだかかっこいいんですよ。

そこでひゃっほうさんが「上手い人ならこの期間時給1万円を出すのは難しくないです」ともかいていたんですね。大抵そういうお金の話は胡散臭いですけど、3,4回読んだところどうやら嘘じゃなさそうな雰囲気だったんです。

大学を辞めてから僕はパチプロをしていて、お金を貯めて海外によく行く生活をしていたんですけど、ポーカープロならカジノで直接海外でお金が稼げるし、時給1万円出るのならやらない手はないと思いポーカープロになることを決めました。

どの国からポーカープロとしての活動を始めましたか

フィリピンには2回ほど練習で行ったことはあったんですけど、本格的にプロとしての活動を始めたのはマカオからです。

当時のマカオの最低レートが日本円で500円-1000円ぐらいだったんですよ。とりあえずパチンコで200万ほどお金を貯めてマカオに行ってみることにしました。もし全部溶けてしまってもまたすぐパチプロでやり直せると思っていましたね。

シェアハウスに住んでいたので、荷物をいくつか置いたままにしていたんですね。友達には「俺が成功したら捨てといて」って言っておいて(笑)。そんな感じでマカオに行って今に至ります。マカオでは最初からずっと順調でしたね。時代がすごく良かったですし、特につまずくことはなかったです。

基本マカオにいながら時々、ラスベガスやロサンゼルスに行ったり、スリランカとかインドにも行きましたね。

マカオで今の奥さんになるインドネシア人の女性と付き合ってすでに2年半ぐらい一緒に住んでいたんですけど、一緒に旅行で行ったバリ島がすごく良かったので住んでみることにしました。

インドネシアにいる間はあまり旅打ちはせずに、ずっとオンラインポーカーでしたね。サーフィンが趣味なこともあってゆったりとした生活が好きだったんです。最初の1年はたこ焼き屋をやったりもしていましたね。正直その時は生活費を捻出するので精一杯でした。今思うとインドネシアに4年いたことはポーカーキャリアとしては大幅にマイナスだったと思います。

プロになるのに必要な要素について教えてください

実力はもちろん大前提であるに越したことはないですが、それ以外のことを見えていない人が多いなと思います。

例えば体力とか稼働時間もそうですし、海外生活のストレス耐性もそうですし、社長に気に入られる力とか色々な要素が必要だと思います。

アメリカやマカオ以外のところだとポーカーは基本プライベートゲーム寄りなんですよ。特定の団体や人物が管理しているようなイメージですね。例えば、コミュニケーションを取らずにスマホをずっと弄って黙っていると、大きくお金を使う常連が「あいつがいるとつまらないからもう入れないで」と言って出禁になったりすることが結構あるんですね。逆に社長とかと仲良くなっておくと別のところのプライベートゲームに誘われたりもします。

結局、一番稼いでいるのは滅茶苦茶強い鉄強よりも、人気があるプレイヤーなんです。ポーカーは人とやるゲームなのでコミュニケーションはすごく大事です。特にうまい人とか専業は基本的に招かれざる客なので打たせてもらっているという意識があった方が良いと思います。

これからポーカープロを目指す人にメッセージをください

人生は一度しかないので、やりたいことには挑戦した方がよいと思います。やらないよりやって失敗した方が絶対プラスにはなると思います。

特に若い人が自分の力でどんな形であれお金を稼ぐことに挑戦するのは、後々にも良い影響を与えると思うんですね。それに加えて海外で知見や視野が広がるので、その挑戦がその後の人生に大幅なマイナスになることはないと思います。

一方で、高学歴の人やそれなりに自分で稼ぐ能力のある人は普通にその道に進んだ方がお金も稼げるし、成功する場合も多いかなとも思います。余語さんの記事で言われていた、「プロはみんな辞め場所を探している」というのは本当で、高いモチベーションでポーカーをやっている人は専業の中でもごく僅かです。みんな最初はポーカーがすごく好きで専業になるんですけど、やっぱり一年半くらいで飽きてくるんです。そういう意味で、ポーカーに金銭面以外の魅力を感じないのならポーカープロをやるのはあまりお勧めしないです。