インプライドオッズとは?計算方法と使い方を解説
2021年7月27日
インプライドオッズという言葉をご存じでしょうか。英語ではimplied oddsといい、直訳すると「暗に含まれたオッズ」となります。
インプライドオッズを理解することで、ドローカードでの立ち回りが一段階上がるでしょう。
インプライドオッズとは、通常のオッズに加えて、将来的なポットを考慮したオッズのことを指します。
自分がドローカードを持っており、もしヒットした場合に現在のポットよりも大きな額を獲得できる見込みがある場合は、インプライドオッズが高いと言えます。反対に、ヒットした場合にポットがそれ以上大きくなることが期待できない場合、インプライドオッズはないと言えます。
まず、通常のオッズの計算方法を確認しておきましょう。
オッズ = (現在のポット額 + 相手のベット額 + コールに必要な額) / コールに必要な額
インプライドオッズは上に追加で見込めるチップの量 X を足すことで計算できます。
インプライドオッズ = (現在のポット額 + 相手のベット額 + コールに必要な額 + X) / コールに必要な額
式だけでは分かりにくいため、具体例を見ていきましょう。
自分のハンドがA♦10♦ボードが5♦6♦9♣︎Q♠︎で相手から1/2potベットが入った場合のシチュエーションを考えてみましょう。
前提として、相手のハンドが分かっており、AAだとします。この場合あなたのハンドがリバーで勝つ確率は20.45%です。しかし、1/2ポットベットにコールするには、オッズは4倍=( (75 + 37.5 + 37.5 ) / 37.5)必要なため、最低25%の(100/4)の勝率が必要となります。
そのためこのコールはオッズに合わないため、フォールドが正解となります。しかし、リバーで♦が落ちた場合に相手があなたのベットに対してコールしてくれるかもしれません。それを考慮するのがインプライドオッズです。
ターンでの1/2ベットに対してあなたはコールしポットは150ドルとなりました。幸いなことにリバーでK♦が落ちたとしましょう。あなたのハンドはナッツとなりました。相手はチェックし、あなたは1/2ベット (75ドル) をを打ち相手はコールしてくれるものとします。
このように♦が落ちた場合に相手があなたの1/2ポットベットに対してコールしてくれることが予想できる場合、インプライドオッズを計算することができます。
先ほどのオッズの計算にリバーでを相手がコールしてくれる額を追加します。その場合オッズは
(75 + 37.5 +37.5 + 75) / 37.5 = 5. 87倍 となります。この場合必要な勝率は100/5.87 = 約17%となり、あなたのターンでのコールは正当化されます。
このオッズがインプライドオッズです。
実際のシチュエーションでは相手のハンドが完全にわかる場合はほとんどないですし、相手の行動を完全に予測することはできないため、インプライドオッズは推測に基づいて計算することになります。
そのためインプライドオッズを意識することで相手の行動を読む癖もつくようになります。インプライドオッズを理解し、 使いこなすことができるようになれば、あなたのウィンレートに大きな影響を与えるでしょう。