ポーカーと麻雀が似てるって本当?どっちが難しいの?違いを紹介
2021年11月1日
近年のポーカーブームにより、いままで雀荘で麻雀を遊んできた人たちがポーカーに流れてきています。ポーカーは麻雀と似ている点が多く、麻雀が強い人はポーカーも上達しやすいと言われています。
今回はポーカーと麻雀の違いや共通点を分析してみました。
ポーカーと麻雀の共通点や違いを比較する前に、まずはそれぞれの特徴をおさらいしておきましょう。
ポーカーはプレイに応じてポット(全プレイヤーが賭けた額の合計)が変化し、そのポットを取り合うゲームです。
そのハンドに参加しているプレイヤーの中で最も強い役を成立させたプレイヤー、あるいは他のすべてのプレイヤーを降ろしたプレイヤーがポットを獲得します。
ベットすればするほどポットの額は大きくなり、勝ったときの利益は大きくなりますが、負けた時の損失も大きくなります。ゆえに勝ち負けの額をある程度自分のプレイングによってコントロールすることが出来ると言えます。
重要なのは自分がいかに良い役を成立させるかというより、最終的に自分のハンドが相手より強いか弱いかという点になります。
麻雀は成立させた役に応じて点数がもらえ、最終的な点差で勝敗を決めるゲームです。
その局で最初に上がったプレイヤーが、あらかじめ役に応じて決められた点数を獲得します。誰か一人が上がればその局は終了し、次の局では牌を配りなおします。
プレイヤーは相手の捨て牌(ロン)か自分のツモ牌(ツモ)で上がることができ、いい役を成立させればさせるほど高い点を獲得することが出来ます。ロン上がりの場合はその牌を捨てたプレイヤーから、ツモ上がりの場合自分以外のプレイヤーから点を獲得します。
麻雀で点を獲得するためには、まずその局で一番最初に上がること、そしていかに良い役を成立させて点数を稼ぐかということ、相手に振り込まないこと(自分の捨て牌で相手に上がらせないこと)が重要になってきます。
また、麻雀の大きな特徴の一つに順位に応じた加点と減点があります。麻雀では実際の点数の増減のほかに半荘(麻雀のゲームの単位)の順位に応じて点数の加算、減算が行われて、最終的な収支を決定します。よって、麻雀では相手より少しでもいい点を取ることで、実際の点よりも多くの利益を獲得することが出来ます。
ポーカーと麻雀は多くの共通点があります。
ポーカーと麻雀の一番大きな共通点として、両者とも不完全情報ゲームであることが挙げられます。
不完全情報ゲームとは、実力の他に運要素があるゲームのことを指します。
ポーカーや麻雀のように相手の配牌やハンドがわからない。次に引いてくる牌、次にボードに落ちるカードがわからない、といったように不確定な要素や運の要素の上で成り立ち、すべての情報が把握できないゲームのことを言います。
一方で将棋、囲碁、オセロのように、これまでの相手の意思決定や相手の手駒といった、ゲームをプレイする上で必要なすべての情報が得られるものを完全情報ゲームといいます。
ポーカーも麻雀もギャンブル的な側面があるということはいうまでもないでしょう。アミューズメントカジノなどではゲームセンターのメダルゲームのような形でポーカーを楽しむことができますが、トーナメントなどでは、海外の大会の出場権などが得られるため、どちらも金銭がかかっているとも捉えられます。
またオンラインカジノや本場のカジノなどでポーカーをする場合、実際にお金を賭けてプレイすることになるでしょう。
ポーカーは1ハンドがおよそ3分程度で終わるために時間当たりのプレイ回数が多くなります。特にオンラインポーカーでは同時に複数のテーブルをプレイすることができるため、熟練したプレイヤーであれば一時間に1000ハンド以上プレイすることが可能です。そのため、試行回数が多くなり、実力(プレイングの期待値)と結果が収束しやすくなります。
麻雀は1半荘に長いと1時間程度かかるため試行回数が少なく、実力と結果が短期的には収束にくくなります。
そのため運の要素はポーカーよりも麻雀のほうが大きいと言えるでしょう。
ポーカーと麻雀はお金のかけ方や報酬に違いがあります。
ポーカーの勝ち方は、「相手よりもいい役を作る」「相手を降ろす」の二種類です。
自分の持っているカードの勝率が高いときには大きく賭け、勝率が低いときには降りることで、利益を最大限に、損失を最小限に抑えることが出来ます。
一方で自分の方が相手よりも弱い手札の時にベットすることで強い相手を降ろしたり、逆に強いハンドの時に弱々しくプレイすることで相手からのベットを誘ったりすることも有ります。
ポーカーはルール自体は簡単ですが、少しでも期待値の高いプレーをするために確率を計算したり、相手のプレーの癖からハンドを考えたりと複雑な駆け引きが必要なゲームとなっています。
麻雀はポーカーと異なり、他のプレイヤーに働きかけられる要素が少ないので、他のプレイヤーとの駆け引きではなく、自分の手牌の押し引きを状況に応じて見極めることが基本であり最も重要になってきます。
麻雀では順位に応じた点数の加減があるので、利益を上げるためには基本的に「上がる」ことが重要ですが、上がることだけを目的としてしまっては、相手の高い役に振り込んでしまい、大きな損失につながります。
しかしながら、自分が降りていたとしても相手がツモ上がりをすれば点を支払うことになります。ゆえに降りすぎては結果的にマイナスになってしまうと言えるでしょう。
ゆえに麻雀は、自分が高い役を作れそうなときや自分が先に上がれそうなときには「押す」。高い役ができないとき、上がれなさそうなとき、相手が高そうな役であるときは「引く」。このバランスが重要な押し引きのゲームとなっています。
ポーカーと麻雀どちらが難しいのかというテーマは、ポーカーと麻雀を両方プレイする人の間でしばしば会話の種になります。
ただ難しいといっても、様々な観点があると思いますので、今回は専業プロとしてポーカー、もしくは麻雀のみで生きていくのはどちらが難しいのかという観点で解説します。
結論:ポーカーのほうが簡単
麻雀はプロでも大きく稼ぐことができないのが現状です。麻雀プロは麻雀の団体にて試験を受け、年会費を払うことでプロと名乗ることができるようになります。
しかし麻雀プロの多くは麻雀のみでは生活できてはおらず、副業として麻雀をしている人がほとんどです。
しかし麻雀の大きな大会での賞金は高いもので100万円ほどと少ないものとなっています。
また雀荘ではテンピンといったように、レートに暗黙の上限が設けられており、一定以上の金額でプレイすることはできません。そのため得られる収益に上限があります。
反対にポーカーは本場のカジノであれば、テーブルさえ開けばレートはいくらでも上げることができますし、運の要素も麻雀よりは少ないため、スキルのあるプレイヤーが利益を出しやすいと言えるでしょう。
またポーカーの大きなトーナメントでは優勝賞金10億円のトーナメントもあり、市場の大きさが圧倒的に違います。
そのため同じ努力をするのであれば、ポーカーに力を入れたほうが稼げると言えるでしょう。
実際に麻雀プロがポーカープロに転向するケースは多々ありますが、その逆は聞いたことがありません。そのため、あなたがギャンブルで生きていきたいと考えているのであれば、ポーカーを選んだほうがよいでしょう。
麻雀プロとプロポーカープレイヤーの実情については元麻雀プロである堀内正人さんのYouTubeチャンネルで解説されていました。
ポーカーと麻雀は両方ともギャンブルであるということ、また長期的にはスキルが重要であるという点において似ています。しかしそれれぞれのゲーム性やギャンブル性には特徴があり、どちらも特有の楽しみ方が存在します。
もしあなたが麻雀を普段遊んでいるのであれば、ポーカーに手を出してみるのもよいでしょう。新しい趣味を見つけることができるかもしれません。反対に普段ポーカーをプレイしているのであれば、麻雀を始めてはいかがでしょうか。