リングゲームとは?戦略やトーナメントとの違いを解説

ポーカーを始めたばかりだと、リングゲームはどういうゲームなのか知りたい人も多いのではないでしょうか。

リングゲームはトーナメントと違うポイントがいくつかあります。日本だとトーナメントが主流ですが、カジノがある国では毎日リングゲームが盛んに行われています。ポーカーの最初の形であるリングゲームについてみていきましょう。

リングゲームとは

リングゲーム(キャッシュゲーム)とは、任意の量のチップをテーブルに置き、チップを増やすことを目的とするゲームです。1ゲームごとに勝敗が決まり、テーブルが空いていれば好きなタイミングに参加し、好きなタイミングに終了することが出来ます。

任意の量のチップと先ほど言いましたが、多くのカジノでは50bb-100bbの間と決められていることが多いです。

※50bbとは、ビッグブラインド50個分ということです。$1/$3のブラインドのテーブルなら、50bbは$3×50で$150です

ゲーム中でなければいつでもチップを追加することが出来ます。

リングゲームの人数は6人もしくは9人に制限されていることが多いです。アミューズメントカジノや海外のカジノでは9人でのリングゲームが主流で、オンラインカジノでは6人が主流です。

リングゲームは、ブラインドによって賭ける額の大きさが変わります。カジノの最低ステークスである$1/$3では、$300ほど、$50/100の高いステークスになると、$10,000近くのお金が1回の勝負で動きます。

オンラインカジノではもっと低いステークスも用意されており、$0.01/$0.02のステークスから遊ぶことが出来ます。ステークスによって以下のように呼ばれています。

マイクロステークス$0.01/$0.02-$0.05/$0.1 (220円から1,100円)
ローステークス$0.1/$0.25-$0.5/$1 (2,750円から11,000円)
ミドルステークス$1/$2-$4/8 (22,000円から88,000円)
ハイステークス$5/$10- (110,000円以上)
$1=110円 円換算は100bbの場合

トーナメントに比べ、安定して稼ぐことが可能なため、多くのプロポーカープレイヤーはリングゲームで稼いでいます。

稼ぎ方については『キャッシュゲームで生活するにはどのくらい必要?プロになるためには』をご覧ください。

トーナメントとは

トーナメントとは、一律の参加費を払い、より多くの賞金を獲得することを目的とするゲームです。参加出来るタイミングは決まっており、最後の1人になるまでゲームは続きます。

リングゲームと違い、チップ量が賞金となるわけではないので、如何に順位を上げるかが最重要です。どれだけチップの量があったとしても一度0になってしまえばトーナメントはそこで敗退です。

トーナメントによっては敗退したとしてもリエントリー(もう一度参加費を払い途中から参加すること)を特定の時間まで可能としているものもあります。

1位の賞金が、賞金総額の30-50%くらいになっていることが多く、1割近くの人しか賞金を獲得することが出来ません。1位の賞金が参加費の何千倍にも膨れ上がることから、トーナメントは夢のあるゲームで多くの人が参加します。

例えば世界で最も有名なトーナメントのWSOPのメインイベントでは、参加費100万円にも関わらず1万人近くのプレイヤーが参加し、1位の賞金は10億円近くまで膨れ上がります。一攫千金を狙いたい人にはトーナメントはオススメです。

リングゲームとトーナメントにおける戦略の違い

リングゲームとトーナメントでは、ゲーム性の違いからプレイの仕方が異なってきます。どちらをプレイしたら良いのか迷っている人はぜひご覧ください。

ブラインド

トーナメントでは、ブラインドは上がりますが、リングゲームでは一定です。

トーナメントでは、ブラインドとスタック差が縮まるため、スタックサイズによる戦略を習得する必要があります。100bbとスタックを多く持っている時、30bbとスタックが少なくなってきた時、10bbとなりオールインorフォールドの選択を迫られるくらい少なくなった時、それぞれ戦略が異なります。

これに対し、リングゲームではブラインドが一定のためトーナメントほど戦略を習得する必要がありません。多くのプレイヤーが50bb-200bbの間であることが多く、その戦略を習得していれば事足ります。

ブラインドが上がるトーナメントでは、何bbあるのか常に把握しながら戦略を立てていく必要があります。

賞金

トーナメントでは賞金があるため、ただ単にスタック量を増やせば良いというわけではありません。

例えば、残り1人敗退したら賞金を貰える順位になる瀬戸際にいるとします。※これをバブルラインと呼びます

その際、自分よりスタック量が多いプレイヤーからオールインが来たとします。もし勝率が55%あったらコールすべきでしょうか。これがリングゲームでは間違いなくコールすべきですが、トーナメントでは違います。

ここで負けてしまえば賞金は0、フォールドして耐え凌げば賞金を獲得することが出来ます。それを考えてコールすることが得なのかどうかトーナメントでは考えなくてはいけません。

この戦略はICMと呼ばれるもので、トーナメントでは賞金があるため、ICMについて考慮する必要があります。

プレイヤーレベルの差

一般的に、トーナメントに比べリングゲームの方がプレイヤーレベルが高いと言われています。

これには、①レクリエーショナルプレイヤーの存在、②ゲームの複雑性の2つが関与しています。

トーナメントでは一攫千金を求めて参加してくるプレイヤーが多いためポーカーを常日頃からポーカーをやっていない弱いプレイヤーも混ざっています。それに対しリングゲームではポーカーを長年プレイしている常連が中心です。

多くの利益をもたらしてくれるレクリエーショナルがいるかどうかでポーカーの期待値は大きく変わります。トーナメントでは彼らがいるためゲームの難易度は下がるでしょう。

次に、トーナメントではブラインド、賞金などの要素が混じってくるためゲームの複雑性が格段に上がります。このブラインドではどうプレイすれば良いのか、次の賞金を考えるとどのプレイがお得なのか常に考え続けなければいけません。

それに対してリングゲームはブラインドは変わらず、ただチップを増やすことを考えれば良いです。そのため、一点集中して戦略を考えることが出来、プレイヤーのそれに対するレベルは高くなります。

以上のことから、トーナメントをプレイする際は初心者が多くいることに注意して戦略を練っていく必要があるでしょう。

初心者はどちらが良い?

結論、どちらをプレイしても良いです。ただし、分かりやすくポーカーを上達したい方はリングゲームを、一攫千金を狙いたい方はトーナメントをプレイすることが良いでしょう

リンングゲームでは、トーナメントの様にゲームが複雑ではないため、学習し始めたら、目に見えてポーカーが上手くなることがわかります。それに比べてトーナメントは覚えることが多く、運の要素も大きいためポーカーが上手くなったかどうかは感じにくいです。

しかし、トーナメントは初心者でも一発で大きな賞金を獲得出来ます。毎回の勝負でワクワクしながらオールインをし、ポーカーのギャンブル的側面を感じることが出来るのがトーナメントの魅力です。

ギャンブル的側面を楽しみたい方はトーナメントを、ポーカーのゲーム性を楽しみたい方はリングゲームをプレイすると良いでしょう。

まとめ

ポーカーは常に進化し続けているゲームです。キャッシュゲームの中にも、高速で回るzoom(Rush&Cash)というゲームやトーナメンでは、敵を倒すことで賞金がもらえるバウンティが登場してきています。

今後もキャッシュゲーム、トーナメントという2つを軸に様々なゲームが登場してくるでしょう。世界中で盛り上がりを見せ、現在、日本でも盛り上がりを見せているポーカーを是非楽しんでみてください。