PLO(ポットリミットオマハ )とは?テキサスホールデムとの違いを解説

ポーカーにはNLHE(ノーリミットテキサスホールデム)の他にも様々な種類があります。

その中で特に盛り上がっているゲームにPLO(ポットリミットオマハ)というゲームが存在します。プロポーカープレイヤーには近い将来、テキサスホールデムとオマハのプレイ人口は逆転すると予想している人もいます。

今回はオマハとは一体どのようなゲームなのか、またテキサスホールデムとどのような点が違うのかについてご紹介します。

なお、オマハにもいくつか種類がありますが、この記事では最もポピュラーなPLOのみ触れることにします。

PLO(ポットリミットオマハ)とは

PLOとは手札が4枚のコミュニティカードポーカーゲームのことです。

基本的な流れやルールはテキサスホールデムと同じで、プリフロップ、フロップ、ターン、リバーと順番にベッティングラウンドが進み、それぞれのラウンドではチェック、コール、ベット、フォールド、レイズのいずれかを選択できます。

しかしルール上NLHEと明確に違う点もいくつか存在します。それは以下の3つのルールです。

  • 配られるハンドが4枚
  • ベットやレイズのサイズはポットの大きさが上限(ポットリミット)
  • ショーダウンの際の役は手札の2枚と、コミュニティーカードの3枚から作らなくてはならない

順番に見ていきましょう。

配られるハンドが4枚

ホールデムでは手札が二枚配られますが、オマハでは4枚配られます。

例えばAA76の場合だとAAの他に76のようにサイドカードを含むことになり、プリフロップのパターンはホールデムと比べ格段に多くなります。

ホールデムでは100BBの際のプリフロップのあらゆるレンジを丸暗記することは勉強を重ねれば可能ですが、オマハではレンジを丸暗記することは非常に難しいため、ダブルペア(5599)、Aハイダブルスーツ(A622)のようにパターン化して覚えていくことが必要です。

ベットやレイズのサイズはポットの大きさが上限

オマハではPLOやPLO5というゲームが主流です。これはその名の通り(Pot Limit)なため、ベットやレイズをポットのサイズ以上に行うことができません。

そのためオーバーベット戦略などは存在し得ないため、普段ノーリミットに慣れている人はその点に注意が必要です。

役は手札の2枚とコミュニティカードの3枚から作る

オマハは手札の2枚とコミュニティカード3枚で役を作らなくてはなりません。

そのため手札3枚とコミュニティカード1枚のような組み合わせでは役を作ることはできません。

一つ例を見てみましょう。

あなたはA48Kを持っており、コミュニティカードが34Q7Jだったとしましょう。

この場合あなたの役は4のワンペアのみです。Aハイフラッシュではありません。手札からは絶対に2枚使わないといけないため、手札に2枚同じマークがなければオマハではフラッシュになりません。

PLOの特徴

ここまでPLOのルールについてご説明してきましたが、これらのルールによってPLOにはノーリミットホールデムにはない特徴があります。

エクイティが近い

オマハは4枚の手札を使えるため、プレイヤー同士のエクイティが近くなりやすいゲームです。ノーリミットホールデムではAAはランダムハンドに対して80%以上のエクイティがありますが、オマハではAAはサイドカードによっては50%前後のエクイティしかありません。

プリフロップにおけるハンドの優位性が少ないため、PLOでのオープンレイズはポットレイズとなります。

強いハンドを作りやすい

オマハはホールデムと比べ強いハンドが出やすいゲームとなっています。ナッツやセカンドナッツは頻繁に出現します。

テキサスホールデムではツーペアやスリーカードは非常に強いハンドであるシチュエーションが多いですが、オマハではショーダウンまで行った際、これらのハンドはNLHより強くはありません。

実際プレイしてみれば、フラッシュやストレート、フルハウスなどそれらのハンドに勝る良いハンドをよく見かけることでしょう。

例を見てみましょう。

あなたは8910Jを持っており、コミュニティーカードは79JK2だとします。この場合あなたは7,8,9,10,Jのストレートを持っていますが、相手が10,Qを持っていたら負けてしまいます。

リバーの時点でポットが大きくなっていたら、相手がそのようなハンドを持っていることも多いでしょう。

オマハではハンドを完成させたとしてもさらに相手が強いハンドを持っている可能性が高いため、オッズが合うからと言ってマージナルなハンドで参加することはEVを失うことにつながります。

まとめ

PLO(ポットリミットオマハ)はまだまだ発展途中のゲームです。テキサスホールデムは書籍や便利なツールなどがありますが、オマハは初心者に優しいツールや書籍は少なく、オマハで強くなるには独自に学習方法を見つける必要があります。

その反面、うまく勉強をすればホールデムよりも少ない勉強時間で相手に勝てるようになりますし、今オマハを極めておけば今後のポーカーの発展次第では強力なスキルになる可能性もあります。

また、オマハを勉強することでホールデムなどの別のポーカーゲームに活かせる視点を養うことができます。

少しでも興味が出たら、まずは低いステークスからオマハにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。