GTO+を使った分析方法 集合分析のやり方とは?

今回はGTO+を使った集合分析のやり方について解説します。

集合分析とは何か?

そもそも集合分析とは何でしょうか?一般的なハンド分析では、自分がプレイした特定のハンド、特定のボードに対して分析を行います。それに対して集合分析とは、レンジ全体で複数ボードを分析することです。

集合分析の利点は、レンジ全体の普遍的な戦略を見つけることが出来る点にあります。

なぜ普遍的な戦略が必要かというと、フロップだけでも1755通り存在しており、それらを全て覚えることが現実的ではないからです。

そこで集合分析を使うことで、例えば6d7s8dや4h5h7dといった数が低い連続したボードではこういう戦略を取った方が良いということがわかるのです。

普遍的な戦略でよく知られたものだと、全レンジCB戦略があります。例えば、3d3h2sやKsKd7sなどのペアボードかつ相手が強いハンドを持っている可能性が少ない場合、全レンジで小さいCBを打つのが良いです。

GTO+を使った集合分析のやり方

本題のGTO+での集合分析のやり方について紹介します。

普通のハンド分析と同じ方法で設定する

最初は、ハンド分析を行うのと同じように設定をします。

詳しくは『初心者向けGTO+の使い方(ハンドの解析方法)』の誤差の設定までをご覧ください

複数フロップを入力

誤差の設定まで終わったら、いよいよ集合分析の設定を行います。

まず、Run Solverをクリックした画面でAdvancedをクリックします。

クリックしたら、以下の画面が出てきます。Activate database modeをクリックし、フロップを設定します。

フロップの設定は、①ランダムに指定した数のフロップを追加する②特定のハンドを追加する③現在のツリーから追加する④GTO+が独自に開発したファイルから追加する⑤外部ファイルを追加するといった5通りの方法があります。

今回は ④GTO+が独自に開発したファイルから追加するで追加をします。この利点はGTO+がフロップの特徴にばらつきが出ないように開発していることです。フロップは1755通り存在し、全てを分析することは途方もない時間を要します。

しかし、時間を短くするためフロップの数を少なくしてしまってはボードの種類にばらつきが出てしまい、結果にばらつきが出てしまいます。そこでGTO+がばらつきを抑えようと開発したのがこの ④GTO+が独自に開発したファイルから追加するの方法です。

この方法では、フロップの数が15, 19, 23, 33, 37, 44, 55, 66, 80, 89, 111, 129, 141, 163とあるので自分のPCにあった数を選ぶといいです。(数字が大きいほどばらつきは少なくなります)

Import flops from fileに数字を入力し、クリックし、以下の写真のように右側にフロップが出現したら次に進みます。

PROCESS DATABASEをクリック

最後は、 PROCESS DATABASEをクリックして分析開始です。

※集合分析は多くの時間を要します。PCのスペックやレンジの広さ、ベットサイズの種類にもよりますが、一般的に50通りのフロップを入力しただけで2時間近くかかります。夜寝る前に分析をするといいでしょう。

集合分析の結果の見方

分析が終了したら、GTO+の集合分析についての見方を紹介します。

まずは、左真ん中の棒グラフアイコンをクリックします。

レンジ全体(Entire range)

左真ん中の棒グラフアイコンをクリックすると以下のが画面が出てきます。

ここでは、EV, Equity, アクションの散布図を見ることが出来ます。また、右側にはボードとエクイティ、EV、アクションの比率が表示されています。この表は右下のアイコンをクリックすることでコピーが出来、エクセルなどに張り付けることが出来ます。

特定のハンド(Specific hand)

レンジの中からハンドを指定して先ほどと同じ機能を使うことが出来ます。左側のStarting handと書かれている場所からハンドを選択することで使用できます。

集計(Aggregate)

各ハンドのエクイティ、EVを見ることが出来るます。

※このエクイティ、EVは指定したフロップの平均を取っています。

集合分析で出来ること

GTO+の集合分析では様々なことを出来ますが、大きく分けて①Play against the solutionでの練習、②戦略の一般化を行うことが出来ます。

Play against the solutionでの練習

この機能はGTO+独自に開発されえ取り、複数のフロップにおけるGTO戦略を学べるためおすすめの機能です。

詳しい使い方は『GTO+を使ったトレーニング方法 ソリューションとは』をご覧ください

戦略の一般化

この戦略の一般化こそが集合分析で一番重要なテーマです。例えば、集合分析から以下の結果が出たとします。

※Preflop AdvisorのSB 3bet vs COのレンジを使い、ベットサイズは33%、75%、150%とし、SBのフロップにおける結果です

ここでは何が言えるでしょうか?

例えば、AAQrやAA4r、AA3rのフロップでは小さいベットの比率が高くなっていることに注目して、ハイカードのペアボードかつレインボー(マークが全てバラバラ)フロップでは高頻度に全レンジで小さいCBを打つことが言えます。

こういった戦略の一般化を集合分析では行うことが出来ます。ぜひ自分の分析結果から普遍的な戦略を見つけ出してみてください。

まとめ

GTO+を使った集合分析は方法こそ簡単ですが、分析結果を実践に応用するためにはかなりの時間と労力を要します。ですが、戦略を見つけた時は大きな達成感とポーカーのレベルアップが出来るでしょう。

ぜひ自分なりの戦略を身に着けて相手を打ち負かしましょう!