Natural8でのオールインevの使い方とは?実収支との違いを解説
2021年10月26日
Natural8のPokerCraftにあるグラフを使用したことはありますでしょうか?今までのプレイの統計を表示させられるため、プレイの振り返りに役立ちます。
今回は、その中でもEVグラフのオールインevを含む使い方について解説していきます。
オールインevとは、オールインとなった際の勝率をそのまま表した、つまり運の要素を排除した結果です。
例えばKKでフロップの時、オールインしたとします。
その際の勝率はKKが8.79%であり、この勝率をそのまま表した結果がオールインevです。オールインevは、
(エクイティ×ポット額)-ポットに入れた額
で求めることが出来ます。これを先程の例に当てはめてみると、
(8.79%×$50.35)-$25 = -$20.57
がオールインevです。グラフでは、$20.57下に下がります。
オールインevはキャッシュゲームやAll-in or Foldなどでみることが出来ます。ホーム画面から右下のPokerCraftを開きます。
対象のゲームを選択して、セッションを選択します。その後、EVグラフを選択すればevグラフをみることが出来ます。
勝敗とは、獲得した/失った額を表したものです。ポーカーでは勝ち、負け、チョップ(半分ずつ)の3つに分かれます。そのためオールインev通りに獲得/失うことはほとんどありません。
先程のオールインの場面でターンにKが出てKKが勝ったとします。
この際、KKが勝っているため勝敗は
$50.35-$25(ポットに入れた額)= $25.35
となります。オールインevは-$20.57のため、グラフ上では$45.92もの差が出ます。
オールインevと勝敗、実収支は異なります。
先程解説した通り、オールインevはオールインとなった際の勝率をそのまま表した結果のため、運の良さで勝敗とな異なる数字になります。
また、勝敗はレーキを考慮していないため実際の収支とは異なります。例えば先程のKKで勝った際は、$1のレーキが取られます。勝敗は、勝った額そのままの$25.35ですが、実収支はレーキを引いた$24.35です。
このレーキの影響は凄まじく、下記のグラフで勝敗で$46.08ですが実収支は$31.29です。
勝敗と実収支に$14.79もの開きがあることがわかるように、勝敗=実収支とはなりません。
オールインevを使うことで、自分の実力を判断することが出来ます。ポーカーでは運が悪く負けてしまうことがよくあります。そんな時にはオールインevと勝敗を比べることで実際は勝っているのか負けているのかわかるでしょう。
しかし、オールインevを使うときは①レーキと②レンジの中の相性の2点考慮する必要があります。
①レーキについては、先程、実収支で紹介した通り勝敗と大きな差があります。そのため、勝敗で負けているけどオールインevは勝っているから、実際には勝っていると判断してはいけません。
オールインevからレーキを引いた額が勝っているかどうかで判断するようにしましょう。
②レンジの中の相性については、例えばプリフロップでKKでオールインしてAAに負けたとします。この時の相手のオールインレンジはQQ,KK,AA,AKだとします。
KKはAAに対して17.83%しか勝率がありませんが、QQ,KK,AA,AKに対しては54.63%の勝率があります。
オールインevには17.83%分の勝率しか表示されませんので、たまたまレンジの中でAAであったときの運の悪さは考慮されません。オールインevだけでは運の悪さを全て示せていないことも考慮して下さい。
オールインevは運が悪かったかどうか判断出来る機能です。①レーキと②レンジの中の相性を考慮しながら、本来の実力はどのくらいあるのか判断してみて下さい。